幼なじみと、ちょー接近中!?~約束のラブリング~
いっちゃん…。
ほんとに来てくれた…。
あたしは恐怖から解放されたことがきっかけで、さらに涙が溢れてくる。
「大丈夫か、光里」
「…だ…だい…じょうぶ……うっ…っゔ…」
「…こんな細い体で、怖かったよな…。
光里、よくがんばったな」
そう言って、いっちゃんはあたしをギュッと抱きしめてくれた。
いっちゃんの腕は温かくて、ガッシリしてて、とても安心した。
いっちゃんの温もりに包まれながら、あたしの脳みその中からは別の出来事が浮かび上がってきていた。
…そういえば、あの女の人にもこの腕で抱きしめてたんだよね…?
思い出した途端に、あたしは不安に襲われる。
ガタガタと震えが止まらない。
…いっちゃん、やだよ。
あたし、真実を言ってくれるまで、いっちゃんのことを信じるって決めたけど…
やっぱり不安になってくるよ。
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