*俺の最初で最後の恋*
鈴佳の流した涙*
鈴佳が涙を流した…その日から俺らは前よりも遠い距離になった。
っていうよりも鈴佳が俺のこと避けるようになった。
登下校はもちろん別々。
学校でも階が違うから顔を合わせることがあまりない。
たまたま会っても鈴佳は俺を避ける。
「おい俊太!お前さ、鈴佳ちゃんと何かあったのか?」
翼が心配そうに聞いてきた。
「翼…おはよ!。」
翼が息を切らして俺のとこに来た。
「おはよ!なんて言ってる場合じゃねーよ。俺、たまたま今日の朝見たんだよ。何人かの女が鈴佳ちゃんの教科書をビリビリに破いてるとこ。まぁ俺がその女達に怒鳴ったけどな。もうこれ以上、鈴佳ちゃんに関わるなって…」
は?今翼なんて言った?
「それ、鈴佳は知ってんのか?」
「知ってるよ。破られた教科書一緒にセロテープで直したし。それにこれが初めてじゃないらしーぜ。」
「まじかよ。俺、ちょっと鈴佳んとこ行ってくる。」