*俺の最初で最後の恋*

「おい!待てよ。勝手に行くな。」

翼が俺の腕を掴んだ。

「なんでだよ。」

俺は今すぐ鈴佳を助けたかった。っていうか守ってやりたかった。小さいころから俺はずっと鈴佳を守りたかった。

「鈴佳ちゃんがお前には絶対に話すなって言ったからだよ。お前さ、鈴佳ちゃんの気持ち分かんねーの?」

鈴佳の気持ち?

俺…鈴佳の気持ち分かんねー。
「俺には鈴佳の気持ち分かんねー。翼は鈴佳の気持ち分かんの?」

「分かるよ。」


こんなに長く一緒にいたのに入学してまだちょっとしかたってない翼には鈴佳の気持ちがわかるんや。


「鈴佳ちゃんがお前には言うなって言った。だから…俊太には悪いけど…今、鈴佳ちゃんを守れるのは俺だ。俊太…俺が鈴佳ちゃんを守る。だから守りきったら今度はお前が鈴佳ちゃんを守ってやれよ?」


やっぱ鈴佳は俺のこと頼ってくれない。


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