月と夜風と木魚と川と【短編】


なんとなく居心地が悪くなって、三本目の煙草にお出まし願った。

吐き出す煙が目に染みる。




『さて、そろそろ出発しようかのぉ。今宵はおぬしのおかげで非常に有意義じゃったわい。有難うよう。それでは達者でなぁ』




ぽちゃんっ。





しぶきをひとつあげて、沈み込んだ木魚はそれから二度と姿を現すことはなかった。





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