Bitter&Sweet



「あ。おはよう、お兄ちゃん」



私はベッドの上 正座して言うと



お兄ちゃんは軽く伸びをして


「相変わらず寝相悪いのな
抱きしめて押さえてないと
容赦ない鉄拳が………」



「あ。ウソ。ごめんね、お兄ちゃんケガしてない?」



「大丈夫だよ。姫のパンチなんて猫パンチみたいなモノさ」



「え~?猫パンチって地味に痛くない?
……って そういう問題じゃないっ」



ついつい お兄ちゃんが普通に
『おはよう』って言うから乗せられるところだった



「なんで一緒に寝てるの?」



「ん~」


お兄ちゃんは天井を見上げて


「なんとなく…じゃない?」



な、なんとなく~?


あれ?
私、夕べ いつ寝たんだっけ?



確か お兄ちゃんが仕事で遅くなるから夕食いらないって言って



1人でお弁当屋さんの メンチカツ弁当を食べて



お風呂入ってリビングでソファーに寝転がって………



そこから記憶がない


お兄ちゃんがいつ帰ってきたかも知らない………




< 90 / 261 >

この作品をシェア

pagetop