three times love
ケンジは




お構いなく私の手を引っ張って歩いていく







私は






ケンジの腕を




振り払う事も






レイの元へ




走る事も







それ以上




レイに話しかける事も









頭ではそうしたいのに










何も出来ず



ケンジの腕に引かれていた







ただ



怖かった






レイに声をかける事が








さっきまでの




優しい笑顔が






今声をかけてしまったら




もう二度と





見れなくなる様な気がした











そもそも




何て言っていいかも分からない










この時




私は逃げてたんだ








ケンジから







ミキから












レイから

















何より





自分の気持ちから








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