溺れる記憶
しつこく話しかけてくるが一切答えない。

めんどくさいのは嫌いだ。

「テメェ、いい加減にしろよ!!?」

「いい加減にすんのはテメェ等だボケ」

静かに吐き捨てられた言葉に男たちは、自分たちが囲まれていることにやっと気付く。

周りを見渡せばガラの悪い少女達ばかり。

「その子私らのツレだもんで手ぇ出さねぇでくんね?」

「チッ」

男たちは、分が悪いと思ったのかすんなり腕から手を離し走っていった。

ため息を吐きながら私の前にしゃがむ金髪の女。

まだ少し幼さが残っているが綺麗な顔をしている。
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