切ナクテ、恋シイ、ヒト。
彼は一気に言ってアタシにケージを渡した。
その中をそっと覗いてみると
「みやぁ」
と声がした。
「・・・猫・・・?」
「そう、コイツ病院に
連れて行きたいから。
自転車は津志田に借りた」
彼はアタシが後ろの荷台に腰掛けたのを確かめて自転車をこぎだす。
「津志田から聞いてるだろ?
ウチの生徒会室に猫がいること。
ちょっと具合悪いみたいで・・・
周りで動物飼ってる奴がいなくてどこの病院がいいのかわかんなくてさ」
風に乗って彼の声が聞こえる。