想い×絆
「ふぅ〜…」

浴槽に浸かりながら、今日の出来事を振り返っていた。


…和美は活発で頼もしい子だったな〜……特に、好きな人の事を語る目が輝いてたし…

本気で恋をしてるって感じの眼差しで。


部屋に戻ると、ベッドの上に置いてある携帯電話のライトが点滅していた。

…誰のメールだろう?

携帯を開くと、莉世からだった。


『今度カフェに行くの楽しみだね(*'v')♪』
…うん、超楽しみ♪

『和美の片思いしてる先輩とやらも早く見たいしね(o>ω<o)なんか自分が恋してるみたいにドキドキしちゃうなぁ』


こんな風に胸にときめきを覚えるのは久しぶりだ。

女子高に入ってたからは紹介三昧だったので、まともな恋をしていなかった。

純粋な片思いをしてた時期と言えば…


…榧世(かやせ)君元気かな〜

中学時代に想いを寄せていた相手を思い出し、当時の淡い記憶を甦えらせながら携帯を持ったままで夢の中へと引き込まれていった。
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