超人気トップモデルができるまで【完】
モヤモヤモヤモヤ
頭の中で色んな思いが駆け巡る。
「美鈴ちゃん、入って」
「…はい」
どうしてあたしはモデルをやってるんだろう。
泉さんみたいに、美人じゃないのに
泉さんみたいに、綺麗じゃないのに
泉さんみたいに、スタイル抜群じゃないのに
泉さんみたいに、背が高くないのに
泉さんみたいに、モデルの才能があるわけでもないのに
泉さんみたいに、泉さんみたいに…
悔しい悔しい悔しい悔しい
オーディションに落ちることは、自分がいらないって言われたみたいで、すごく悲しかった。
「…美鈴ちゃん?」
カメラマンさんの声にハッとする。
あれ…?
あたし…今までどんなふうに笑ってた?
笑い方、忘れちゃった…