季刊『お屋敷ハンター』
5.ラ・プティット・ローズという生物


「ミヨさん、ダメだ!」

戻せ戻せと手を振り回してみたが、絶対的に遅かった。

石は外され、すでにミヨちゃんの手の中にある。そしてその一角から、濃い白煙が一筋空に昇り始めていた。


「何っ?」

「捨てるな、持ってろ。落とすなよっ」


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