奇跡をあなたに
私は水道がある所に行き手にかけた。


手は鍋と熱さで真っ赤になっていた。


ヒリヒリするその手をどうしたらいいのか、先生に言ってもどうせなんもしてくれない。


どうしよ...痛いッ


そう思っていると...


「幸?」


望の声だった。


!?!?
「.....。」


望にばれたくなかった私だから、手をすぐ隠しその場を離れようとした。


「おぃ!どうした?」

望が私の腕を掴む。

「なんでもないよ(笑)」
私はわざと平然として言ったけど、望が掴んだ手の方に目を向けた。


「どうした!?この手...」


「ちょっと...火傷したみたい。」


「こい!!」


望は私を保健の先生の所に連れていってくれた。


ガラッ

「先生、幸が火傷したんだよ!手当てしてやってくれ!」


「火傷?大丈夫!?こっちにきなさい!」


望が気付いてくれたおかげで私は保健の先生に手当てをしてもらった。


「ねぇ、どうして火傷したの?」

保健の先生が聞いてくる。


「ただ、すき焼きの鍋こぼしただけです....。」


私は香苗にやられたとは言えなかった。

でも望は、きっと気付いてたんだと思う。

< 121 / 370 >

この作品をシェア

pagetop