恋の忘れ物 ~先生と私の追憶~
何故か黙っている事が出来なかった。
先生と関わって欲しくない反面、保谷さんは私にとって信頼出来る大切先輩だから嘘はつけなかったのか…?
自分でも分からない。
「…は?それホント!?」
保谷さんは目を丸くしながら、持っていたスプーンを止めた。
「はい。それが本当なんです。あの結婚式の日私夜勤だったじゃないですか、その時偶然に先生は新郎兄として来てて。で、私始めは気が付かなかったんですが先生に声を掛けられて…」
「す、すごい偶然じゃない!何?あの人教師だったのー?中学?高校?担当なんだったの?」
「高校の時で体育です。」
「へぇ~体育かぁ。やっぱり筋肉鍛えてる感はあったもんな♪歳はいくつ?」
「たぶん30辺りだと・・・」
私は保谷さんの質問に対して素直に話した。
心がチクチク痛かった。
「藤沢さんは今どこの学校にいるの?私知ってるトコ?」
「・・・東校です。」
「う~ん、東校かぁ。私東校の友達あんま居なかったんだよねー。」
とうとう居場所までも言ってしまった。
でも、私が東校出身とはバレテないはず・・・
「ん?小春って東校じゃなかったっけ?」
ギクリ・・・
「え、あ・・・はい。そうです。」
私の目をじっと見る保谷さん。
その真っ直ぐな目から私は反らしてしまった。
次に思わぬ提案を出してきた。