恋の忘れ物 ~先生と私の追憶~



「え・・・ここ?」




訳も分からずに指さした所を見た。









「そう、柴田さんのここ。」





言われるがまま自分の胸元を見てみた。






・・・あ・・・!




名札だ・・・










「あ、ありがとうございます。

失礼いたします。」









最後は動揺を隠せなかった。

笑顔すら出来なかった。





名前を呼ばれた瞬間


一瞬でも期待してしまった自分が


惨めで馬鹿みたい。











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