恋の忘れ物 ~先生と私の追憶~
文化祭
文化祭当日
文化祭委員は最も忙しい一日である。
「柴田!これマイク校庭に運んで!!」
「はい!!」
同じ委員の2年の大谷先輩は的確にテキパキと指示を出してくれる。
大谷先輩がいなかったら多分ここまで出来ていなかっただろう。
無事開会式が済み、少し休憩時間が出来た。
文化祭委員のテントで腰を落として一息付く。
頬に冷たいものが当たって見ると
ペットボトルを持った大谷先輩が立っていた。
「お疲れ、これおごり」
とペットボトルを差し出す。
「いいんですかぁ!ありがとうございます!」
暑さに負けてゴクゴクを喉を潤す。
「何だか俺たちのやってきた事が実現してるんだなぁ~」
ホント、今まで頑張ってきたんだもんね。
やってきた以上成功させたい!
「そうですね!成功させましょうね!
じゃ、先輩また後で。」
私は立ち上がって次の仕事場に向かおうとしていた。
「あっ、待って!」
「はい?」