恋の忘れ物 ~先生と私の追憶~

目が合ってしまったので一瞬反らすが、先生はそれでも私を見ている。


…先生?
どうしたの?

高鳴る鼓動が今にも先生に聞こえてしまうんじゃ…
その位ドキドキし続けている。


私はその真っ直ぐな先生の瞳から目が離せなくなる…


まるで時が止まったかの様に私達は見つめていた。


「…先生」


訪ねても先生の視線は変わらない。



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