解体●閉鎖病棟
矢本さんは双子でしてね、元は双子の弟さんがこの病院の患者さんだったんです。
矢本さんは弟さんの診察によく付き添っていらっしゃいました。
その時、よく言っていました。
『弟が病気だから、オレもいつか病気になるんじゃないか』って。
兄弟だから
双子だから
必ずしも同じ病気になるなんて、そんなことはないんですが……
矢本さんは
『いつか自分も』
そのような考えに怯えながら毎日を過ごしていたんです。
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