夢みる蝶は遊飛する
3人に必要なものを聞いたり、私が確かめたりしながら買うものを書き出していく。
女子のビブスは破れているものも多く、枚数も足りていなかったし、救急箱には湿布と包帯と爪切りしか入っていなかった。
ボールは革が剥がれてぼろぼろのものばかり。
ドリンクを入れるボトルは赤茶色の水垢だらけで、よく病気にならなかったものだと思った。
「えっと・・・ビブス、ボトル12本、ボール各10個、テーピング各種、空気入れ、コールドスプレー、ストップウォッチ、ボール磨き、スポーツドリンクの粉末、絆創膏、消毒液、ガーゼ・・・・・」
私がリストアップしていると、それを桜井くんが覗きこんだ。
「俺らって今まで質素倹約すぎたんじゃない?」
だったら自分たちで考えて備品くらい揃えろ、とは言わなかった。
まともに相手をすると疲れるからだ。
あの体育の種目選択の日は、まさか桜井くんがこんな性格だなんて思いもしなかった。