5月1日―幸せの訪れる日―


「まぁーよかったわねぇ。綺麗よ、鈴。」

「えへっありがとう」

「父さんがもっといいもの買ってやるのに…」

4月最後の日

鈴が綺麗なネックレスをしていた。

これはとても有名なデザイナーがデザインし作ったもの。

2個しか年が変わらないのにこんなものを鈴に贈ることができる彼に俺は嫉妬した。

俺はプレゼントを贈ることすらできない。






その日の夜。



「ち…ちょっと…蘭??な…にがしたい…の…??」

「………」

「へ…へやから…出して??」

「……………鈴は」

「へ?」

「鈴は、俺のこと嫌い??」



俺、何言ってるんだろう。

こんな質問してなんになるんだろう。

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