私の道 ―(実話)―
「あいつの所に行くなら、俺を殺してから行けよ」


私の手に包丁を握らせようとする。



「やめて…危ないよ!お願いっ!」

「ほらっ!俺を殺せよ!!」




「いやっ!!」






パリンッ!!





もみ合っているうちに、包丁の先がグッチの時計の文字盤に刺さった。



「あっ…」



時計はそのまま止まった。


パラパラと破片が床に落ちていく。
< 134 / 287 >

この作品をシェア

pagetop