アシタのナミダ Tears Of Tomorrow.
第6話 「恋せよ、乙女」
  第6話 「恋せよ、乙女」








 その日、半地下の階段教室には、私が所属することになった演劇サークルの学生が集まっていた。





全学年合わせても13人しか在籍していない小さなサークルだった。






「それでも毎年ホールは満席になるんだよ」






とワカマさんが言った。





「そうなんだ」





中世の芝居小屋を模したホールはその大学のシンボルで、100人ほど入る建物だった。





その舞台に私は―――





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