クソガキ
クソガキ3人組
俺は、毎年この時期になると、あの頃のことを思い出す…
カブトムシ、秘密基地、銀玉鉄砲、かんしゃく玉…このままずらずら話すのもつまらないので、さっそく話に入ろうと思う。

…小学校2年、夏…「おい、ヤバいぞ!見つかった。逃げるぞ!」クソガキ3人組、2号の優馬が叫んだ。
「見つかったか!」クソガキ3号の雄大も叫んだ。
「おい、コイツはどうするんだよ!」
クソガキ1号の俺は叫んだ。
しかし、クソガキ2号と3号は、もう見えない所まで逃げていた。
(どうする俺、考えるんだ。)
そんなことを考えている間に顔を鬼にしたおっさんが7㍍手間まで迫っていた。
しかし、いったいなぜ、彼はこのような状況におかれているのか。
まずさっき俺が叫んだ「コイツ」の正体である。正体は夏に有名な食べ物、スイカである。
そして、彼が今居る場所、ここはスイカ畑である。
彼らはここで何をしていたのか。
答えは、スイカ泥棒をしていたのだ。
しかも、スイカ畑の持ち主にも見つかったため今の状況におかれているのだ。

その時、俺は何をしたかというと、手にもっていた少し小さなスイカをおっさんに投げつけて、夏の暑い日差しを受けているスイカ畑の上を全力疾走で走っていった。あの頃の俺は、足には自信があったこともあり、すぐにおっさんの姿は見えなくなった。

…「ふう、どうやら逃げきったみたいだ。」俺は安心した口調で言った。
「お前よく逃げ切ったな。」ふと、どこからか優馬の声が聞こえてきた。
「はぁ?」
声の聞こえてきた木の上を見ると、優真と雄大がいた。
「人のこと裏切っといてよく言えるな。」 「気にするな、多少の犠牲は仕方ない。」「はぁ?何が多少の犠牲だよフザケンナ!」と、俺は言うとすぐに返事が帰ってきた。
「お前は、いちいちこまかいんだよ、アホ。」すると、俺は、
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