映セ身
頭が混乱する。
いや、情報が多過ぎて処理しきれないことを混乱というなら、この表現は正しくない。
情報が少な過ぎる。
本来知っているはずの事柄を、実は私は知らなかったのだ。
「何で?
突然、何もかも…」
その時。
私は急に、また姿見の前に立ちたくなった。
(鏡なんて、今別に見たくないのに!)
しかし自分の意思とは別の力が働いているかのように、私は姿見の前に立たされた。
「!!」
鏡の中の私が、鼻歌を歌いながら前髪を整え始めた。
「!!?」
それに合わせて私も鼻歌を歌いながら前髪を整える。
(そんな気分じゃない!
何でっ!?
私…
どうしちゃったの!?)
泣きたくても泣けない。
姿見の前から逃げ出したくても逃げられない!
私は…
まさか…
鏡の中の私に操られている!?