俺様執事に全てを奪われて
確かにやけ食いに近かったな

肉がうまかったのもあるけど

素直に男に甘えられる女たちに嫉妬をした

ずるいな

わたしにできないことを

名前も知らない女たちは、元に簡単に甘えているのだ

さりげなく触っては、笑い声をあげて…大人になるとああいうのも簡単にできるようになるのだろうか?

人にもよるか…

わたしには無理だ

「愛子、先に帰っていてもいいか?
腹が痛い」

「え? あ、うん
大丈夫?
須山さんを呼んでこようか?」

「いや…あいつはあいつで楽しんでいるんだ
わたしは一人で帰れるから」

わたしはゆっくりと立ち上がると、有栖川の別荘に向かった

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