俺様執事に全てを奪われて
「聖子様の前だけでいいんじゃねえのかよ
本家で華道教室があるときに、遊びに行って仲良くしてる姿を見せれば…いいだけだろ」

「あ…そっか」

私の返事に、元が深いため息をついた

そんなに呆れるなよ

わたしなりに考えて行動してるんだから

失礼な男だ

「その服、もう着るんじゃねえ」

「え?」

「その服で、有栖川の馬鹿に抱きついただろ!」

「は?」

この服に何か問題があるのかよ

別に、いいだろ

暑いんだから

薄着だって

…って聖一郎を馬鹿って言うな!

「馬鹿って言うなよ
有栖川は馬鹿じゃない」

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