僕らのベリーソルジャー
一悟の言葉が頭を撫でている大きな掌から伝わるじんわりとした暖かさと共に、天馬に伝わっていく。


冬の厳しい寒さに凍り付いた川辺の葦が、春の曙光を受けてキラキラと輝きながらよみがえり、芽吹くように。


天馬に伝わったその暖かさは、ゆるゆると彼の心の中で形を変え、強い衝動を伴った想いとなって言葉を形づくった。


「あの時、伸びてきた手はこんなに優しくも、暖かくもなかったよ。ただ、冷たく。機械的に。」


そこで天馬は一瞬口籠もったが、意を決したように顔を上げ、一悟を見て言った。


「僕の妹を殺したんだ。」
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