俺たちの反抗
俺は変わった。

いや変わりたかった。

今までの自分と決別したかった。

俺は黒髪を金髪に染めて、眉毛を剃り細くして、耳に穴を開けピアスをした。

制服は今までの通常の者とは違い、クボタからもらったドカンという太いズボンを履いた。

みんなが驚いた。

クラスのみんなが俺の容姿の変化にビックリしている。

しかし、不良たちからはカッコイイと絶賛された。

金髪にするだけで英雄視される。

実に簡単だった。

とても気持ちがいい。

両親にはやはり悪い気はした。

やはり俺の変化に敏感に両親は気づく。

母は、

「そんな格好やめて。不良みたいじゃない」

こう困った顔で言う。

父は、

「まあいいじゃないか。ははは」

と笑う。

どうしようもなくありがたかった。

俺は両親に悪いと思いつつ、新しい生き方を探していた。

本当の自分を見つけた気がしていた。

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