◆悪魔様のお気に入り◆

「なーによ、それ」
 気のせいかな?と思いながらもあえて聞かないでおく。

「美羽の経験値なんてスライムみたいなもんなんだから、変な男にひっかかるなよ?」

「スライムってひどっ! しかも変な男ってそんないないでしょ」



「だから経験値が低いって言ってんの。美羽が思ってるほど男子は優しくないし、優しくしてても心の中はヤりたいだけの奴なんでうじゃうじゃいんの。とくに美羽はかわいいんだし、気をつけな?」


「あはは、何それ」
 
「この自覚のない天然タレめ」
 あきらめたかのように夏帆はイスから立ち上がる。

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