あまちょこ!!


――昼休み



「おい、ちび風!!パンちょーだいっ」



“ちび風”とあたしの事を呼んだのは同じクラスの仁也。


「えーっ。やだ」


こいつが“ちび風”と呼んだ時は絶対あげない。


「なんでだよーっ。」

「ちびじゃないもーん。」
「ちびじゃん。」

「ちびじゃない。」



意地をはってもしょうがない。


だって事実だから。



あたしの身長は150cm。
高校生にしては小さい…



でも仁也の言い方ってなんかムカつくからいつもこうやって言い張ってる。




「認めなよ。ちびなんだから。」


「なっちゃんまでぇ…」



確かにちびだけどさぁ…





「んー…わかったよぉ。クリームとホットドッグどっちー?」



「え、そのチョコ。」


「だーめっ!チョコだけは渡しません」


「むー…じゃあクリーム」

しょうがなくクリームパンを仁也の方になげる。



「さんきゅっ夜葉!今度チロルチョコやる」


「やったぁありがとー!」



といって仁也まであたしね頭を撫でる。


「あーっ仁也駄目だよ!夜葉はあたしの者っ。」

「別にこんな奴いらねぇよ。」




むっかぁぁぁ!!



思いっきりべーってしてやった。




でもなんだかんだ優しい奴だから友達として好き。



友達以上恋人未満みたいな。





いや、あいつが恋人はない。
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