恋するキモチ
次の日、学校が終わった松先が病院に来て、おやじの代わりに退院手続きを取ってくれた。

そして、松先と一緒に明梨も来てくれていた。


「てっぺ…ぃ」
明梨は俺を見るなり、涙目。

「何、泣いてんだよ。ただの疲労だってーの」

「だって、昨日から心配してたんだよ。どこの病院かもわからないし、どんな状態かもわからなかったしさ…」
ずっと涙目。

「わかったよ。ごめん、心配かけて」

俺の目の前で半泣き明梨は

なんだか小さく見えて

かわいかった。


「お母さんも心配してたよ。早く元気になってねって」
「うん。わかった」

松先に送ってもらって家に帰る。

明梨の家でおばさんに会い、心配かけたお礼を言った。

俺って
一人じゃないんだ
こうして
守ってくれる人が
いる
< 102 / 267 >

この作品をシェア

pagetop