恋するキモチ
「ごめん。私、何て言ってあげたらいいか、わかんない。ごめん」

「いいよ。俺が伝えたかっただけだから」


明梨は
ちゃんと
本音を言ってくれた

だから
俺は明梨に
伝えたんだろうな



「明梨さ、いつまで経っても彼氏できないね」
明るく話をすり替える。

「いっ、いいよ。わたしのことはっ」
急にドキドキした素振り。


「ほら、わたしは、こんな徹平の面倒みるのが忙しいから。彼氏なんて作ってる暇ないんだよ」
べーっと舌を出す明梨。


「なんだよ。俺のせいかよっ」
そう言って俺は明梨の頭をはたく。
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