恋するキモチ
俺も七瀬先生について二階へ上がっていく。


「おじゃまします」
七瀬先生の部屋は、あの時から変わっていなくて、時間が止まっているようにも感じる。


「どっちから先に話す?」
「えっ」

「話があって来たんでしょ」
「…はい」

七瀬先生と目が合う。
先生の黒目は全く動いていない。先生も俺を見つめている。


「私から話してもいい?」
「はい、どうぞ」


なに話すんだろ?
先生が俺に話すことって、なに?


微妙に胸の奥がドキドキする。
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