恋するキモチ
「松坂先生って優しいよね」
電話を切り終えた七瀬先生、すっげー笑顔。

さっき、ダーリンって見えたけど、まさか、この二人付き合ってるとか?


ぶるん、ぶるん。
あり得ないし。

そんなことになったら、松先は浮気、七瀬先生は不倫。

いかん、いかん。
あってはいけない。


そんな馬鹿なこと考えてたら、いてて…また、腹が…。


「どうしたの?おなか痛い?」
「ちょっと…。コンビニ寄ってもらえません」

「わかった」
七瀬先生がナビでコンビニを探す。

「ここからなら、うちのが近いな」
そうつぶやいて、七瀬先生はアクセルを踏んだ。

「徹平君、うちの下宿のが近いから、そっち行くよ。もうちょっと頑張って」

「はい」

耐えろ。俺のおなか。
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