相思相愛
その様子を恭平は見ていた。
梓が携帯を開くと、かなりの確率で顔を恐怖に染めていること。
そして、明らかに隠し事をしていることも気づいていた。
ソファの端で、うずくまる梓を見ると今にも消えそうだ。
恭平は足を踏み出し、梓のところへと向かった。
もうどうしたらいいんだよ。
恭平助けてよ。
何言ってんの。
恭平には言わないって決めただろ!
「梓、何かあるなら言え」
急に恭平に話しかけられ、体がビクッとなった。
「何もないってば」
恭平も俺の異変には、薄々気づいているみたいで、俺に大丈夫か?と聞いてくる。
「いい加減話せよ。俺だってそんなに気は長くない」
ガタンッ---!
「いたっ!!」