聖花学園~花よ咲き誇れ~2

 流依の右手が、わたしの顎を軽く押さえた。


「気を使ってるわけじゃない、か……。じゃあ言いかえよう……俺を甘やかすな……」

 その言葉に答える前に、わたしは流依に口を塞がれていた。



 自然と目蓋を閉じる。


 誕生日の日の夜と同じだった。

 嫌なわけでも、恥ずかしいわけでもない心地よいキス。


 自然と受け入れることが出来る優しい口付け。



「んっ」

 舌が入ってきても、抵抗しようとは思わなかった……。



 深くなっていくキスに、意識を朦朧とさせながらわたしは思う。




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