聖花学園~花よ咲き誇れ~2



 ……これって、褒めてくれてるんだよね……?

 何だか、気恥ずかしいな……。



 でも、嫌じゃなかった。

 一人の人間として認めてもらえたような……。

 そんな感じがしたから……。




「じゃ、そろそろ戻ろうか」

 優姫先輩がそう言い歩き出すと、流依がさり気なくわたしの手を握ってきた。


「教室まで送る」

 短くそう告げると、わたしの手を引いて歩き出す。


 わたしはその手を握り返して続いた。



< 160 / 389 >

この作品をシェア

pagetop