聖花学園~花よ咲き誇れ~2
 あの射抜くような真っ直ぐな眼差し。

 美しく澄んだ凛とした声。


 ゾクリとした。



 たった十数日だというのに、もうこの携帯に映っていた頃とは違う。



 初めから人の手が加えられた花は、人の世話がなければ綺麗に咲けない。

 守られなければ枯れてしまう。


 なのに、小都子は守りをなくしても力強く立っていた。


 まるで野性に咲く花のように……。



 力強く、それでいて美しい野性花。


 その美しさは、ある意味人の手が加えられたものよりも人を惹き付ける。



「俺も、惹きつけられたか……?」



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