ラブ・ウイルス


悲しいって言っていいのか分からないけど、そんな種類の感情が溢れてきた。


「真保とも話したいから一緒に行く」とだけ返して、机に突っ伏した。


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「お待たせ、尚」


風に揺られる木の葉の掠れる音に後押しされるかのように。


できるだけ平然を装って、ベンチに座り込んでいる尚に話しかけた。


顔を上げて、「…おう」とだけ答えると少しだけ体を横にズラした尚。


隣に座れってことだよね?


あたしは納得して、尚の隣に座る。

って、あたし尚と距離開けすぎ?


あたしと尚、ちょうどベンチの端っこどうしで座ってる。


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