モラルハラスメントー 愛が生んだ悲劇

倉澤はしばらくの間、家に帰らずに静観し、裕子が行ったことを全て文書にまとめて家に持ち帰り、裕子に見せた。

裕子がしてきたことが犯罪であり、離婚材料として慰謝料を請求した場合、どうなるかなどを
わざと難しい言葉で説明した。

薬で朦朧としている裕子がそれらの矛盾に気がつかないのをいいことに

この多額の慰謝料は全て裕子の母親に請求するつもりであると、理不尽にとどめを刺すことも忘れなかった。

そして、出会った当初から裕子の言動は矛盾が多く、直哉はその度に悩まされてきたのだと伝えた。



裕子は自分の方が頭がおかしい人格異常者であると認め、離婚を避けるためにも、直哉に服従すると約束を交わした。




< 39 / 42 >

この作品をシェア

pagetop