sakura-君と出逢えて-
わたしが昨日会ったゆずとここに載ってるゆずは全く同じ。
ゆず……変わらないよ?
それって、おかしくない?
だって、ゆずの隣に写ってるのは……。
「……お母さん……」
「え?」
口に出た言葉を岡田が興味深く掘り下げた。
「お母さんって……戸川の? 誰?」
「これ……伊藤 早苗」
まさしくゆずの隣に写っている人物。
おかっぱ頭でにっこり笑ってるのはわたしのお母さん。
今とそれほど変わらないけど、やっぱり年齢には勝てない気がする。
「え? 早苗? 戸川、早苗の娘なの?」
半ば、興奮するかのように岡田がわたしに言う。
「早苗って……先生、お母さんのこと、知ってるの?」