「さよなら」も言わずに。
気がつくと、私は寝ていたみたいで

弘人のベットの上で朝を迎えた。

弘人は…

勉強机にもたれかかって寝ていた。

机の上には教科書とノートが

開きっぱなしで置いてある。

夜遅くまで勉強してたんだね…

近くにあった、タオルケットを弘人にかけた。

弘人の寝顔を見ながら、

尚人はどういう寝顔して寝るんだろう―

なんて考えた。

バカだな…、私。

尚人と弘人のこと思ってる。

自分から、尚人の現実から逃げてきたのに…

こんなの、ワガママ過ぎる。

私は…

弘人のことを、尚人のぶんまで

愛しぬく。

そう決めた―

少しすると、弘人が起きた。

「ふわぁぁぁ…。」

大きなアクビをしている弘人。

「おはよ。」

何か、変な感じ。

朝から一緒に居るとか、今まで無かったから―

私と弘人、付き合ってるんだよね…

フフッて笑った私を見て、

「何笑ってんのぉ?」

って子供みたいな顔で私を見る。

「んーん。
弘人の寝癖、可愛いなぁって思って。」

いっつもイケイケなお兄ちゃんキャラの弘人。

サイドの髪がはねてるのが可愛く思えた。
< 57 / 57 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop