恋へ愛へ嘘へ罪へ闇へ
あたし達のそばでは、



仲良く遊ぶ娘と拓未君。



あなたの隣に座ったベンチ。



あなたは遠慮がちに、



『いつか会える…会えたらいいなとは思ってたけど…こんな再会あるんだな…』



とポツリと頭を掻きながらつぶやく。



昔より日焼けした肌。



茶色かったあなたの髪は、



今は落ち着いた黒色。



『拓弥は…元気だった?』



あたしの問いかけに、



フッと微笑むあなた。



変わらないその笑顔が



何よりも嬉しかった。
< 63 / 85 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop