恋へ愛へ嘘へ罪へ闇へ
木陰の



少しひんやりした、



心地いい風。



あなたの、



柔らかな髪が揺れる。



触れそうで、



触れない……



この距離を、



なんだかすごく



意識してしまう。



目が合ったあなたは、



さりげなく、



あたしの手に



自分の手を重ねた。



『お前は幸せそうだな。旦那は?どんな男?』



……旦那。



優しすぎるくらいの、



あたしの夫。



確かに、



あたしは



夫から、



沢山の幸せを



もらっている。
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