恋へ愛へ嘘へ罪へ闇へ
『お父さん~。僕、お腹すいた~。帰ろうよ!』



あなたの、



そばに来た拓未君。



『あっ!!そう言えばそうだったな。まだ昼飯食ってなかったよな!!』



慌ててベンチから、



立ち上がるあなた。



その途端、



さっき重なった、



あなたの手の平が、



あたしから離れる。



『じゃあ、さよなら~』



あなたと拓未君は、



声をそろえるようにして



あたしと娘に、



手を振った。
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