愛の道は生きる道
「光くんのことも、仕事も、まだ追い続けるの?」


フクちゃんの言葉に、黙ってうなずく。



「俺さ、来月、東京離れるから」

「ねえ、フクちゃん!フクちゃんは、諦めちゃうの?夢、捨てちゃうの?」


わたしは、フクちゃんを止めるのに必死だった。



だって、今までずっと光の後ろでがんばってきたんだよ。

ファンの子もいて、デビューだって目前だったのに。


それなのに、それなのに、

全部捨ててしまうなんて。

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