愛の道は生きる道
事務所がなくなってしまうんだから、当然、わたしみたいなアシスタントには、仕事がこなくなるだろう。

独り立ちしているといっても、まだまだ名前で仕事が取れるわけじゃないし。

わたし、もう、だめかもしれないな。



事務所からの帰り道、電車に揺られながら、そう思っていた。



そういえば、光のライブで初めて瑞希さんに会って、

光に会えなくて、

打ちひしがれて、こんな気持ちになったこと、あったなあ。



電車の窓ガラスに映ったわたしの顔は、あの時より成長しているのかな。
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