君のとなり。
「「はい・・・・」」

2人はハモりながらも言った。

「テメぇら・・オレが黙ってりゃぁ・・
 調子ノッてんじゃねェぞ・・」
「「・・・・!!!!」」

お・・怒っていらっしゃる!!!!!!

明日香と祐人は無言でニラみ合い、
「オマエが悪い」「いやオマエが悪い」
とアイコンタクト。
そして、山ちゃんがついに顔をあげた。

ああぁぁぁもうダメだぁぁぁ!!!!!

クラス全員が顔をおおった。・・瞬間

「・・オマエらオレを無視
 してんじゃねェーよコノォォォ!!
 さびしいだろーっ!!?」

 山ちゃんがスネた顔で叫んだ。

 ・・ええぇぇぇぇ!!!!!!
   ソッチなの!!!?

明日香と祐人、もちろんクラスメイトも。

   全員・・・・あぜん。

「なにさっ、何回呼んでも無視無視無視!!
 先生はなぁー!!見た目こんなだが
 心はデリケートなんだぞっ!!」

   「「・・・・・」」

意味のわからないキレ方をする山ちゃんに、
みんなは次第に小さく笑いだした。

「すいません。このネコ男が
   うるさくって」
「・・スンマセン。こっちの
 オバサンがうるさくって」

2人は山ちゃんに謝った瞬間メンチをきった。

「あぁん??ケンカ売ってんのか」
「そっちこそヤんのかああぁん!?」
「・・ちょ、やめろって。センセーマジ
 教頭に怒られるって・・」

立ち直った山ちゃんをまたも無視し、
2人はニラみ合い。

   「・・・・ハァ~」

すると山ちゃんはタメ息をつき、
名簿になにか書いた。

「あ~も~、ダブル田中に時間とられたから
 オマエら責任取って学級委員決定な」
「「なんでだあぁぁぁぁ!!!!」」

2人が同時にツッコむとクラスメイトが
どっ、と笑った。

「ハイ、異論は受付けませ~ん。
 入学式あるんで廊下にならべぇ~」

みんなが笑いながら、2人だけいがみ合いながら、
廊下へと出る。

「・・先生。あの2人、似てますよね」

真奈美が笑いながら山ちゃんに言った。

「そーだな、佐藤。うん、まるで・・」

そして、真奈美と山ちゃんは笑った。


    「「ネコとわんこ」」



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