カップラーメンと君と俺
月曜日

俺は初めて注意して周りを見た。

そして、顔が青ざめた…
女に囲まれてる!!
遠巻きだから、今まで気づかなかった!
でも確かに、壁のように、女子に囲まれていた。

俺は心細くなり、隣の佐助の腕をつかんだ。佐助は不思議そうな顔をしたが、

「佐助…俺…なんか怖い…」

と俺が呟くと、佐助は俺の肩を抱き、

「スーパーの子いるか?」

俺はグルリと見回した。何人かの女子と目が合い、背筋がゾクッとした。肉食獣に狙われた子ウサギちゃんの気分だ。
でも、目指すスーパーの女はいなくて、俺は黙って首を横に振った。

「クラスの女子だったら、クラスでお前に会えるのにこんなところで待ち伏せしないよな。」

「待ち伏せって……」

「なに?びびってんの?いつもと同じだろ。」

「いつもこんななのか?いや…マジで…とって食われそうなんですけど…」

「よしよし。かわいい利一ちゃんは俺が守ってやるからな~」

佐助はふざけたように俺の頭をなでた。俺はその手を払うと、

「行くぞ!本命はクラスの女子だからな!ちゃんと見てやる!」

と、おかしな決意表明をした。


< 17 / 31 >

この作品をシェア

pagetop