涙の色は
星条学院
僕たちの通う学校である星条学院。

この学院の校風は、自由。それのみだ。

故に帰りに買い食いをしようが、カラオケをしようが構わない。
ただしテストや入試はきちんとやれ。

そういうものだった。



僕は、停学から復帰する彼女を待つ。

はやくこないかな、と。
まったく…

彼女の家に6時に着いてどうする。
授業開始は8時。

まだ起きる必要もない。はずだった。

カチャリ、とドアが開いて…

「いってきます!」

彼女は驚いたように目を開けていた。

久しき再会を慈しむように。

そして、僕らは互いの名前を呼んだ。

「----!」
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