涙の色は
「なあ命。サイン30っていくつだっけ?」

「ルート2。そんぐらい覚えなよ…」

「先輩!解の公式が意味わかりません!」

「これは文字式にしてそれを…」

「命君?これはどういう意味なの?」

「ん?ああこれは助動詞と掛かり結びで…」

「あ、陽菜さん。この定理どうするんだっけ?」
「手をこうして…電磁力は面倒ですね…」


そして…
「先輩!終わりました!」

「お、よかったな、ステラ。」

頭を撫でてやった。

「う…うん。」

あはは。
照れてていいなあ。

「いいなあ…」

「どうしたの?陽菜さん?」

「あ…いえ…」

「終わんねーよー」

「ならいいけどさ…」

「たーすーけーてー」

「じゃ、もう遅いし。二人とも送るよ。」

「…えーん」

「い、いいんですか?先輩…」

「め、迷惑ではないですか…?」

「……」

「平気だよ。さ、早くしないと。家の人が心配する。」

二人「はーいっ」

「………えぐっ」

蓮をキッチリ無視しつつ、彼女達は帰路につく。
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